
そういった疑問にお答えしていきます。
本記事はこんな方におすすめ
- タンパク質について知りたい
- アミノ酸について知りたい
- タンパク質とアミノ酸を知ってダイエットに活かしたい
この記事を書いてる人
理学療法士として病院に勤務。バスケ部のトレーナーとして活動し、トレーニングや栄養など指導中。栄養や身体の専門家として、半年間で−20 kgのダイエットに成功しました。
これまでに色々なダイエットに挑戦して成功と失敗を体験してきました。
その中で一番大事なことは食事であると気づきました。
タンパク質に気をつけると筋肉が落ちずに体重が減少し、リバウンドしにくくなりました。
今では体重コントロールも簡単にできています。
タンパク質もアミノ酸も何が違うのかわかりづらいですよね。
早速、タンパク質とアミノ酸についてご紹介していきます。
目次
タンパク質とアミノ酸とは
食べ物から吸収したタンパク質は、胃や腸で消化酵素によってアミノ酸に分解され体内に吸収されます。
アミノ酸はタンパク質の最小単位で、9つの必須アミノ酸と11種の非必須アミノ酸に分けられます。
タンパク質が消化されたものがアミノ酸ということですね。
アミノ酸へ分解された後、全身で機能する為に約10万種類のタンパク質へと再合成されます。
主な働きを下記にまとめます。
タンパク質の働き
筋肉・骨・歯を作る
皮膚・毛髪・爪・血管・内臓を作る
ホルモンや酵素の材料になる
体を動かすエネルギー源になる
タンパク質は内臓や筋肉を構成するのに必要不可欠です。
身体の大部分はタンパク質で、それは体重の約30%〜40%とも言われます。
また、内臓が正常に機能するために必要となるホルモンや酵素の材料にもなります。
タンパク質が不足するとこの働きが正常に行えないため、内臓が衰えて筋肉も減り、骨や血管が脆くなってしまいます。
すごく重要な栄養素であることがわかりますね。
必須アミノ酸と非必須アミノ酸とは
上述したようにアミノ酸は9種の必須アミノ酸と11種の非必須アミノ酸に分けられます。
ポイント
■必須アミノ酸とは、体内で合成することができないアミノ酸で必ず食事から摂取しなければなりません。
■非必須アミノ酸とは、糖質を材料に体内で合成することができるアミノ酸です。
非必須アミノ酸は体内で合成できますが、重要な働きを担っており実は量が足りていないこともあります。
しっかり摂れることがベストです。
実際にアミノ酸それぞれの機能を説明していきます。
必須アミノ酸
必須アミノ酸 | 機能 |
バリン | 筋肉を作る。身体の成長に関与、血液中の窒素量を調整する |
ロイシン | 筋肉を作る。タンパク質、筋肉合成を促進。筋タンパク質の維持。肝機能を高める |
イソロイシン | 筋肉を作る。身体の成長に関与、肝機能を高める、血管拡張 |
メチオニン | 身体の中でタンパクを作る時、最初に働く。不足するとタンパク質合成に支障をきたす |
フェニルアラニン | ドーパミンやノルアドレナリンの材料、鎮痛作用がある。血圧を上昇させる。 |
リジン | 身体の成長に関与、身体組織修復、代謝促進。脂肪の代謝に関わるカルニチンの材料 |
トリプトファン | 幸せホルモンであるセロトニンの材料、鎮痛作用あり、免疫力を高める |
スレオニン | 脂肪肝を予防する、身体の成長促進。体内で全く合成できない。 |
ヒスチジン | 幼児の発達に必須、不足すると湿疹が出やすい。不足すると貧血になりやすk |
これらは食事からしか取れないので、食事からバランス良くタンパク質を摂取することが大事です。
バリン、ロイシン、イソロイシンを三つまとめてBCAAと呼びます。BCAAをダイエット中に摂取することがおすすめで、筋肉量の維持や空腹感の軽減に働きます。
また、必須アミノ酸9種全てを含んだサプリをEAAといい、これは筋肉の合成にも働いてくれます。
BCAAは合成まで働かないので、EAAはその進化版と捉えて良いですね、
筋トレをしてるだけでなく、健康のためにも最近かなり流行ってきています。
メモ
女性用のEAAも発売されてきているくらいです。食事でタンパク質はあまり摂れないという方はぜひ飲んでみてください。
マイプロテインなど色々試してみましたが、パープルラースのジューシーグレープが一番おすすめです。
かなり美味しくて量も多く、90日分とコスパがいいです。
おすすめのタイミング
食間や運動前・中に飲むと筋肉の減少を防げるので、朝起きた直後の有酸素運動前、トレーニングの時がベストです。
健康維持には、食事と併用でなく起床後や15時、就寝前など栄養が足りにくい時がおすすめです。
非必須アミノ酸
非必須アミノ酸 | 機能 |
アルギニン | 血管を広げて血液を通りやすくする。成長ホルモンを合成する。子供には必須アミノ酸となる |
グリシン | 皮膚コラーゲンの1/3を構成。美肌効果や快眠効果、コレステロールの低下に働く。 |
チロシン | アドレナリンやドーパミンの材料、代謝を左右する甲状腺ホルモンやメラニンの材料になる |
アラニン | 肝臓のエネルギー源として肝機能を補助、糖質(グルコース)の代謝に重要な働きをする。 |
グルタミン | 体に最も豊富に含まれるアミノ酸の一つ。腸のエネルギー源となり免疫力向上に働く。 |
グルタミン酸 | 脳や神経への伝達を助ける。疲労回復効果もあり、GABAの材料になる。旨味成分でもある。 |
システイン | タンパク質の構造を保つ。毛髪や体毛に多い。シミの原因であるメラニン色素産生を抑える。 |
アスパラギン | アスパラガスから発見されたアミノ酸、アンモニアの無毒化にも生成される。 |
アスパラギン酸 | 乳酸の分解し、疲労回復を促す。エネルギー源として新陳代謝促進、持久力の向上効果がある。 |
セリン | リン脂質や神経細胞の材料になる、脳が活性化され、記憶力の向上・睡眠改善効果がある。 |
プロリン | コラーゲンの材料。皮膚の潤いをもたらす保湿に関わるアミノ酸。脂肪燃焼にも関わる。 |
これらは非必須で、体内での合成は可能ですが、タンパク質の摂取が不足して合成が足りていない人もいます。
その場合、筋肉を減らして合成するので注意が必要です。
ポイント
タンパク質は筋肉を大きくするだけのイメージですが、全身の内臓・骨・筋肉・ホルモンなどの機能維持に役立っているということです。
そのため、筋トレはしなくてもしっかりとタンパク質を摂取することが重要になります。
どんなものを摂れば良いのか
タンパク質というと、肉や魚、卵をイメージすると思います。
それらを「動物性タンパク質」といいます。
他にも大豆や穀物にもタンパク質が含まれ、これらを「植物性タンパク質」といいます。
それぞれ特徴があるので説明していきます。
動物性タンパク質
魚や肉、卵、乳製品に含まれ、必須アミノ酸のバランスが良いです。
植物性よりアミノ酸スコアが高く、筋肉や組織の材料になりやすいため、より効果を発揮できます。
腹持ちが良く、満腹感も得られやすいです。
fa-check-circleデメリットとしては脂質を多く含む食品が豊富なので脂質のとり過ぎには注意が必要です。
植物性タンパク質
蕎麦や大豆類、穀物、豆腐などに含まれています。
動物性より脂質が少なくカロリーも抑えられ、量をしっかり摂れるので満足感があります。
また、ビタミンも豊富なのでエネルギー効率が良く、脂肪燃焼効果が動物性より高いです。
fa-check-circleデメリットとしては動物性よりアミノ酸スコアが低く、タンパク質を摂っていても足りていない場合があることです。
それぞれにメリット、デメリットがあります。
どちらか一つではなく、一緒に摂ることがおすすめです。
タンパク源を植物性だけにせず動物性のものを一品増やすなど、バランス良く摂取しましょう。
アミノ酸スコアとは
動物性が植物性よりもアミノ酸スコアが高いと記述しましたが、どういう意味なのかまとめていきます。
アミノ酸スコアとは、食べ物に含まれるタンパク質とアミノ酸の含有量がバランス良く含まれているかを数値化した指標になります。
食品に含まれるアミノ酸の量が必要量に対してどれくらいの割合を満たすかという値で、最高値が100になります。
もしアミノ酸が不足している場合、この数値が下がってしまいます。
メモ
アミノ酸スコアが100に近いと、必須アミノ酸がバランス良く含まれており、より質が良いタンパク質であるということになります。
食品のアミノ酸別の主な数値
肉類(鶏肉、豚肉、牛肉、馬肉など) | 100 |
魚介類(アジ、カツオ、イワシ、えび、帆立など) | 100 |
卵 | 100 |
乳製品(ヨーグルト、牛乳、チーズ) | 100 |
大豆 | 100 |
ブロッコリー | 80 |
じゃがいも | 73 |
玄米 | 64 |
精白米 | 61 |
食パン、小麦粉 | 44 |
肉類や魚介類などと比較すると白米や小麦、野菜などの数値が低いことがわかります。
この数値が低い食べ物ばかり食べても、タンパク質が不足してしまいます。
そのため、不足している分をアミノ酸スコアが高い食材で補うことが重要になります。
しかし、野菜や穀類もビタミンやミネラルが豊富で、食物繊維も腸内環境に重要です。
肉類や魚介類ばかり食べていても体に良くありません。
アミノ酸スコアを考えながら、動物性と植物性をバランス良く摂取していくようにしましょう。
ダイエット中の注意点
ダイエットをしてると食事量が減るため免疫力が低下しやすいです。
過度な運動をしている人も低下してしまいます。
ダイエットして体重が落ちてきたのに、風邪をひいてしまうと元も子もないですよね。
私も以前はよく過度なダイエットで風邪をひきました。
fa-check-circleそのためダイエット中は普段よりタンパク質を多めに摂取するようにしましょう。
メモ
タンパク質を摂ると、グルタミンという筋肉の維持、腸の栄養となり免疫力を高めてくれるアミノ酸が働きます。筋肉も落ちなくなるので体温が下がりにくくなり、ダイエットもスムーズになります。
タンパク質はリバウンドを避けるためにも必須です。
手軽に摂取したい方
もし、肉や魚ばっかりは辛いし時間がない、手軽に摂取したいという方は下記がおすすめです。
おすすめ
・プロテインを飲む
・BCAA、EAAを摂取する
・サプリメントをとる
私は朝が弱く、朝から料理は面倒なのでプロテインとグルタミン、マルチビタミンを摂取しています。
それに加えて簡単なお米と卵は一緒に食べています。
プロテイン
プロテインのおすすめと説明は、ぜひ下記の記事を参考にしていただけたらと思います。
サプリメント(グルタミン)
グルタミンとマルチビタミンを摂取し始めてからは嘘のように風邪を引かなくなりました。今では一年以上風邪をひいていません。
グルタミンはサプリでもかなり安くて効果が高めなのでかなりおすすめです。
飲むタイミング
寝る前に5gの摂取をすることで腸内を働かせる効果と、筋肉維持効果があります。
夜間は最も食間が長いため、栄養不足となり筋肉が減りやすいので寝る前がベストです。
BCAA・EAA
他にもトレーニング時に筋肉維持・向上のためにEAAやBCAAなど他のサプリも試しましたが、やはり高い分効果が大きかったです。
飲み始めてから扱える重量がかなり変わりました。
私にとって嬉しかったのが、空腹感が減ることでダイエットもかなり楽になります。
空腹時は筋肉が減りやすいので、摂取すると腹持ちも良く、筋肉の維持にも働いてくれます。
余裕がある方は是非摂取してみてください。
fa-check-circleEAA
fa-check-circleBCAA
同じ値段でも効果はEAAがはるかに良いので、購入されるならEAAが断然おすすめです。
美味しさはエクステンドBCAAの方がさらに美味しいです。
おすすめ
iHerbでの購入でもプロテインとグルタミン、BCAAやEAAが安くで購入できます。コード:APW9035を入力するとさらに5%OFFになるのでご利用ください。
まとめ
今回はタンパク質、アミノ酸の理解と必要性について記事にしました。
タンパク質は体にとって無くてはならない栄養素です。
入院中の方をリハビリしていますが、炭水化物・脂質は極端に制限しても何ら問題はありませんが、血液中のタンパク質が低下してくると色々な重篤症状が起きてきます。
正直、「タンパク質が足りていないとリハビリをしても意味がない」くらいです。
それだけタンパク質は重要です。
肉が苦手、肉が好きなど生活状況や食生活に合わせてタンパク質摂取に取り組んでいきましょう。
長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。