
このような悩みを解決していきます。
本記事の信憑性
3学会合同呼吸療法認定士試験に合格。理学療法士/RST。現在、大学院研究室で呼吸をメインに内部障害について研究、勉強に励んでいます。
呼吸療法認定士の試験はどれくらい点数を取れば合格なのかわからず、合格の基準もHPに載っておらず曖昧ですし、不安な方も多いと思います。
試験は70問を午前午後の2回、合計140点の試験です。
合格者数は6割ほどで、毎年、認定委員会で合格者数が同じくらいになるように調整していると聞きました。
これらからわかることは、「何点以上などの明確なものはありませんが、受験者の中で上位になる」ことが合格には重要です。
認定講習会テキストは、みんな同じ時期に配布されます。
ですので、周りの受験者よりも効率的に勉強することが大事です。

今回は、私が勉強して受験することで、実際に感じたことを含めて良かった勉強方法のみをご紹介します。
目次
試験勉強で最も重要なこと
結論から言うと、一番重要なのは過去問を繰り返し解きながら、その問題の内容が載っているテキストの範囲をしっかり理解することです。
試験を受験してみて、問題慣れしながらテキストの内容を理解していることの重要性を強く感じました。
よく同じ問題集の過去問をいっぱい解いても、ただ答えを覚えてしまっているだけの人をみかけます。
試験では、過去問と同じところが出ても、選択肢や問題文が上手く変えられていたり、ひねられた問題が結構ありました。

当たり前のことですが、答えを覚えるのでなく、選択肢のどこが間違えているのか、どうあれば正解なのか、内容をしっかりと理解することが重要です。
すると、捻られた問題でも「間違えた選択肢を減らす」ことができるので、わからない問題文や選択肢があっても正答率を上げることができます。
正直、職業ごとの専門分野外では「これはちょっとわからないな…」という内容が結構あります。
そういった場合でも、内容をしっかり理解していると選択肢を減らす作業ができるので、答えの間違いを減らせました。
5択の中で、わからない選択肢が3つなのか、2つなのかでもかなり正答率をアップできますからね。
また、試験の選択肢の中にはテキストの読み切れていないところや難しく覚えにくい内容を含んだ問題もありました。
選択肢のみでなく、選択肢が載っているテキストの内容、その周囲も理解することが重要だとわかります。
オススメの勉強方法①
私がいろいろ勉強してみて最も効率がいいと思ったやり方をご紹介します。
勉強方法
- テキストを1〜2分野読む
- 呼吸療法チャレンジや再現過去問集を解く(青本以外)
- 解説を見る
- 間違えた問題のみでなく、テキストでわからない選択肢を無くす
- 青本やその他の問題集を解く
- 同じ流れで確認する
- テキストの要点を把握
いろいろ試しましたが、この方法が理解するためには最も効率が良かったです。
試験で最も重要な「テキスト」のどこが出題されやすいかの要点や内容を理解・把握し、問題にも慣れることができます。
周りの人がやっていたので、私もテキストを全部読み込んでから過去問をしてみようとしましたが、テキストは500ページとかなり膨大です。
仕事をしながらでは効率が悪く、時間も全然足りません。
私はひたすら本を読むことや勉強は嫌いで、プライベートや趣味も大事ですし、モチベーションも全く保てませんでした…
読み終える頃には最初読んだところもうっすらとした理解しかできておらず、かなりの時間を無駄にしました。
このままでは間に合わないと焦り始めたので、7月からこの勉強方法に変更しました。
分野ごとにテキストを読み込み、問題を解いて理解を深める、要点や出題傾向を把握するよう勉強しました。
すると、分野ごとにしっかり内容を理解することができるので、時間が経ってもしっかり内容を記憶できていました。

内容を理解してしっかり記憶できると、ひねられた試験問題にもうまく対応できるので、この方法はかなりオススメです。
これから勉強する本や問題集のどれがいいかわからない、オススメのものを知りたいという方は、下記の記事にまとめているので参考にされてください。
-
呼吸療法認定士のおすすめの本、問題集5選を紹介【試験合格の対策】
続きを見る
オススメの勉強方法②
もう一つ、オススメの勉強方法があります。
- 本をなるべく読みたくない
- より短期間で要点のみ勉強、把握したい
- 呼吸療法について全然わからず、とりあえず問題慣れしたい
この方法は、このような方に特にオススメの方法です。
勉強のやり方としては、
勉強方法
- 青本以外の問題集を読む
- そこに記載されている選択肢や問題文をテキストで調べる
- 実際に問題を解く
- 解説をみてテキストで再確認
このような流れになります。
テキストは膨大で文字ばかりなので、読む気が起きない、まず試験に出やすい要点を知りたい、特に時間がないという方はぜひ試してみてください。
要点を知ると、その後のテキストや過去問を解く際の勉強がスムーズになります。
注意点
2つの勉強方法で使用する問題集ですが、一つ注意すべきことがあります。
注意点
勉強開始初期は、最初に問題集を解く時に青本を利用するのはやめましょう。
これは結構重要なことなのですが、最初の問題を解く時は青本を使用せず、解説がしっかりついているものを利用しましょう。
青本は解説がないので、最初から使うとかなり時間がかかりますし、調べるだけで相当大変です。
青本から試した私は、問題数はかなり多いのに解説がなく、すぐに調べることに疲れてモチベーションを保てませんでした。
まずは解説のある問題集でテキストの要点や内容を理解してから、問題数をこなしたい場合や知識や苦手な分野の確認に青本は利用しましょう。
呼吸療法認定士100日合格チャレンジが最も解説が豊富で見やすいので、勉強を始める方や初めの問題集としてはオススメです。
要点を見逃さずにしっかり知識をつけることができますよ。
職業ごとの合格率や受験してからの考察
職業ごとの合格率にも差があり、受験してみて分野ごとの問題数や出題の特徴もいろいろと感じました。
これらから、試験内容の特徴や特に勉強すべきことなど、重要なことを考察したいと思います。
職業ごとの合格率から考察
職業ごとの合格率がH Pには下記のように記載されています。
- 看護師:60%
- 准看護師:15〜20%
- 理学療法士:65〜70%
- 作業療法士:50〜60%
- 臨床工学技士:70〜80%
このようになっています。
これらから、工学技士の合格率やが特に高いことがわかります。
試験の分野で、工学技士の専門領域としては「人工呼吸器」になります。
人工呼吸器領域は、実際に関わる人が少なく、覚える内容も多くかなり難しいので苦手という人が多いです。
試験の問題でも、「人工呼吸器関連分野からの出題数がかなり多かった」ので、ここをしっかり理解しているかということが重要だと感じます。
3〜4割は人工呼吸器関連の問題が出題されているのではないかというくらい、問題が多かったです。
出題数や工学技士の合格率が高いことからも、人工呼吸器関連領域の勉強が重要だとわかります。
受験してみての考察
もう一点、受験してみて出題傾向や感じたことがあります。
私は理学療法士なので「解剖・生理、病態や検査、リハビリ」が得意分野となりますが、解剖・生理・病態や検査分野も多数の問題が出題されていました。
これらは呼吸療法の基礎として、その他の分野を理解する前に理解していなければならない分野です。
これらの分野が得意な理学療法士も、臨床工学技士の次に合格率が高くなっています。
そのため、解剖・生理・病態や検査分野をしっかり理解していることも重要だということがわかります。
出題数が多いことや合格率、呼吸療法の基礎知識として、これらの分野もかなり重要であることがわかります。
基礎を理解しなければ、他の応用の分野が理解しにくくなりますからね。
これらも、人工呼吸器同様で試験問題の3〜4割を占めている印象でした。
2つの考察からわかること
- 人工呼吸器関連
- 解剖・生理、病態、検査
これらの分野をしっかり勉強していると、最低でも7割程度の試験問題には対応できるということです。
逆に、薬物療法やリハビリ、新生児領域の問題数はかなり少なかったです。
もちろん合格するために知識は要りますが、上記の分野と比較すると重要性は高くないと感じました。
「勉強する時間がない」
「短期間で勉強したい」
「よく出題される要点のみ抑えたい」
という方は、これらの内容を重点的に勉強して、残りは過去問に出題されている範囲を確認する程度でもいいかもしれません。
もちろん、全体的に理解している方が正答数も上がるので、合格率が高くなります。
自分の勉強時間やモチベーション、専門領域や得意分野から考えて取り組んでみてください。
呼吸療法認定士試験を受験申し込みから合格後までの流れはいろいろ難しいし、申し込みや書類を少し間違えるだけで受験・合格の資格がなくなります。
試験の流れや合格までを画像をたくさん使ってまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
-
呼吸療法認定士試験合格までの流れ【画像を使ってわかりやすく説明】
続きを見る
最後に
呼吸療法認定士試験で最も重要なこと、効率よく合格するための勉強方法と注意点、受験してみての考察などをまとめました。
私が実際に勉強し、受験してみてオススメの勉強方法をご紹介しましたが、一度試してみて自分にあう方法へアレンジすることもいいと思います。
仕事をしながらの勉強はとても大変、やる気が起きない気持ちはかなりわかります。
私も、社会人になってなんでこんなに…と何度も勉強したくないと思いました。
期間も限られているのでより効率的に勉強して、合格できるよう頑張ってください。
試験を受けられる方の参考になれば嬉しいです。
では、ここまで読んでいただきありがとうございました。