
そういった疑問にお答えしていきます。
本記事はこんな方におすすめ
- 糖質制限ダイエットについて知りたい
- 効率良く失敗しないやり方が知りたい
この記事の信憑性
理学療法士として病院に勤務。バスケ部トレーナーとして栄養・トレーニング指導も行っています。色々なダイエットに挑戦し成功と失敗を経験。半年間で−20 kgのダイエットに成功しました。
最近流行している糖質制限(ケトジェニック)ダイエットや低脂質(ローファット)ダイエットなど色々なダイエットに取り組みました。
どちらも成功しましたが、糖質制限ダイエットは曖昧なところがあり最初は難しかったです。
結論を言うと、糖質制限ではケトン体回路というものを回せるかが重要です。
自身で経験を含めて、糖質制限ダイエットの正しいやり方や注意点を記事にしていきたいと思います
早速、ご紹介していきます。
目次
糖質制限ダイエットのやり方
三大栄養素はタンパク質・脂質・糖質ですが、糖質制限では炭水化物(糖質)を減らした食事をすることになります。
やり方はシンプルで、糖質が多いご飯やパン、麺などの穀物類、イモ類や砂糖の摂取を控えます。
糖質を減らした分は、脂質とタンパク質を増やして補いましょう。
タンパク質の量を増やすために肉や魚、卵など糖質が少ないものを中心に食べます。
どうしても肉類ばかりに傾いて便秘になりやすいので、食物繊維のある野菜も食べるようにしましょう。
注意
脂質も減らしがちなですが、脂質をとらないとエネルギー不足になるので、後述するケトン体回路が回りづらくなって痩せにくくなります。
取りすぎてカロリーオーバーはNGですが適量は摂るようにしましょう。
まとめると、糖質制限では糖質がない食品を食べて体に良い脂質を摂取しながら、タンパク質豊富なものを食べるということです。
面倒なカロリー計算はしなくても、糖質を減らせ手入れば少し多く食べても案外痩せていきます。
脂質は太るのでは?
脂質は太ると考えられがちですが、それは脂質の種類によります。
脂質は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸(シス型、トランス型)に分けられます。
不飽和脂肪酸のうち、シス型は青魚やオリーブオイルなど健康的な油で、体内では作ることができない必須脂肪酸になります。
そのため、糖質制限ダイエットではしっかり摂るべきです。
もう一つのトランス脂肪酸に注意が必要です。
撮りすぎると悪玉コレステロールが増えて、腸内環境悪化や心臓病リスクが増えたり、太る原因になります。
含まれる食材
揚げ物、ポテチ、マーガリン、ドーナツ、菓子パン、ケーキ、アイス、インスタントラーメン、カレールウなど
これらの食材はダイエット中は特に注意しましょう。
糖質制限のメリット・デメリット
糖質制限は、向き不向きがあると感じます。
甘いものが我慢できない人や、糖質中毒の人でどうしても耐えれない、抑制が効かない人を見てきたためです。
私は結婚式の余興で脱ぐまでに痩せたかったので大丈夫でしたが、友人は糖質制限の初期症状ですぐに断念していました。
行う場合のメリットとデメリットをご紹介します。
メリット
メリット
- 肉をしっかり食べられる
- 空腹感を感じにくい
- ダイエットの効果が早く出やすい
- 筋肉が減りにくく代謝が落ちづらい
- 筋トレの併用で筋肥大効果がある
- 炎症抑制、がんの予防効果がある
このように多くのメリットがあります。
ステーキや焼肉も食べられるので、肉好きの人や空腹感が耐えれない人にはかなり良いと思います。
メモ
ダイエット中に筋肉増加は望めないですが、このダイエットでは筋肉の増強も見込めるという報告もあり、筋トレ中は有効です。
ダイエット効果は今まで色々試した中で最も効果が高かったです。
デメリット
デメリット
- 食べられる食材が限られる
- 使える調味料が少ない
- 間違えたやり方だと失敗しやすい
- 少しお金がかかりやすい
- 糖質制限の開始初期症状がきつい
- 外食の誘いや酒付き合いが大変
調味料は糖質がない塩胡椒やスパイス、マヨネーズに限られるため、料理が難しいという点もあります。
他にも、肉類や魚がメインになり、ケトン体回路のため体に良い油を摂取していくのでお金がかかりやすいです。
ケトン体回路に入るまでは糖質はほぼカットするため、お酒や外食などでダイエットを中断してしまう人も多いです。
このようにメリット・デメリットがあります。
自分の食生活やライフスタイルに合わせて、自分に合っていると感じた方はぜひ取り組んでみましょう。
糖質制限の痩せるメカニズム
人間は生きるためにはエネルギーが必要です。
それを生み出すには糖質を使う糖質回路と脂肪をエネルギーにするケトン体回路の2種類があります。
糖質回路よりもケトン体回路の方が脂肪をエネルギーにするため、痩せやすいです。
糖質回路
その名の通り糖質をエネルギーとします。
糖質は体内で分解されるとブドウ糖になり、全身で使います。
使いきれなかった分は筋肉や肝臓でグリコーゲンとして保管されますが、これには限界があります。
その余剰分がインスリンの作用で中性脂肪として溜め込まれてしまうのが太る原因です。
ケトン体回路
糖質が無くなると、次に使われるのが脂肪です。
中性脂肪が脂肪酸になり、さらにケトン体という物質に分解され、それをエネルギーとする仕組みがケトン体回路です。
糖質制限によって、このケトン体回路を回すことで体脂肪がより燃焼されていくということになります。
ケトン体回路を回すとそこからはスムーズですがそれまでが難しく、糖質をただ減らせば良いというわけではありません。
ケトン体回路に移行するには
上述したように、糖質が優先的にエネルギーとして使用されるためケトン体回路は普段は回っていません。
そのため、ケトン体回路を回していくには糖質を枯渇させる必要があります。
初期症状
糖質を制限すると初期症状として頭が痛くなったり、フラフラしたり、イライラしたりボーッとなってきます。
これが初めての人には結構大変です。
普段は炭水化物をエネルギーとしており、ほとんどの人は糖質中毒になっているような状態です。
夕方に頭痛がしたり、甘いものが無性に欲しくなることってありますよね。
脳の栄養である糖質が不足しているため脳が欲しがり、食べるとドーパミンという物質が出て快楽を得られるためです。
そのため糖質が枯渇すると上記のような症状が出てきます。
ポイント
1週間ほどで症状がなくなります。ケトン体が栄養になると糖質中毒から抜け出し、今までより体調が良いという人が多いです。
初期症状を乗り越えるまで我慢できることが重要になります。
糖質がなかった原始時代
原始時代には今と違ってほとんど糖質がない時代でしたが、人間は問題なく暮らしていました。
脂肪をエネルギーとするケトン体回路を使って生活していたんですね。
そのため、人間は糖質をとらなくても全く問題ないです。
参考例
私は初めての糖質制限で、頭痛とボーッとしましたが8日目で症状がなくなりました。二ヶ月行いましたが甘い物への衝動はなく、最初以外ストレスが無かったです。
慣れてくるもので、食べなくても全然平気になるんですね。
繰り返しますが、最初を乗り越えられるかが重要です。
ケトン体回路は回りづらい
糖質をエネルギーとしていた人が、ケトン体回路を急に動かすように行動してもなかなかうまく回ってはくれません。
1週間かかる人がいれば、2週間要する人もいます、これは筋肉量や元々の体質が関わっているみたいです。
このケトン体回路をスムーズに回すには中鎖脂肪酸という脂質を摂ると良いです。
その際に摂取すべきものはMCTオイルになります。
これは中鎖脂肪酸が100%で、他の脂肪酸よりもエネルギー源であるケトン体に変わりやすいため、回路を回すきっかけになってくれます。
ココナッツオイルもおすすめですが、MCTオイルが一番効果的です。
注意点
MCTオイルは加熱NGです、コーヒーに入れたりサラダにかけて摂取がいいです。最初から大量摂取したり、体に合わない人は下痢症状が出ることもあるので少しずつ摂取しましょう。
ケトン体回路は入りづらいですが、MCTオイルを摂ると早く効果が出てきます。
一度ケトン体回路に入ると、その後また糖質制限を行う時にも入りやすくなります。
なるべく早く回路を回して、ダイエットを効率よくするためにもぜひ摂取してみましょう。
ケトン体回路が回っているか確認する方法
1週から2週ほど糖質カットを続けながらMCTオイルやココナッツオイルを摂取していると、ケトン体回路に入っていきます。
しかし、実際の食事では糖質を取りすぎていた場合もあり、入りやすい人がいれば入りにくい人もいます。
ケトン体回路が回っているのか不安な方は「ケトスティック」というケトン体の量を測定する検査紙を使ってみましょう。
かなり簡単です。
測り方
①ケトスティックの検査紙に尿をかける
②反応してから10〜20秒後の色の変化を見ていきましょう。
本体の入れ物に載ってある色と比較してケトン体の濃ゆさを見ていきます。
濃ゆくなっていたらケトン体が多く出ている証拠です。
参考例
誤差がある場合もあるので大まかな目安として考えましょう。私はケトン体が出づらい体ですが8日目で少し色が変化し、2週間で完全に反応しました。
痩せているという指標になるのでモチベーションアップ効果もあります。
注意点
・消費期限を守る
・反応部には触れない
・蓋を開けたらすぐに閉める
本体の注意事項にはこのように記載されています。
尿で調べるのが面倒な人は、息を吹きかけるだけでもケトン体を測定できる簡易チェッカーもあります。
是非試してみてください。
糖質制限での注意点
糖質制限をしている時の注意点を下記にまとめます。
注意点
- 隠れ糖質を過剰に取りすぎている
- 外食の機会が多い
- カロリーを減らしすぎる
一つずつ説明してきます。
隠れ糖質を摂りすぎている
糖質制限ではケトン体回路に入るまでは、糖質はほぼカットしなければなりません。
今は便利な世の中であるため、カロリーゼロの商品が多くなってきました。
あのような商品にも少し糖質が入っているのに0kcalと記載されているものが多いです。
私も「0kcalだし大丈夫」と思って、飲んだり食べているものが実は糖質を含んでおりショックを受けたことがありました。
注意
醤油やタレ、ドレッシングにも糖質が入っていて、使用していると結構な糖質量になります。
醤油やタレは塩胡椒やスパイス類に、サラダのドレッシングはマヨネーズに変えましょう。
マヨラーの私はダイエット中にマヨネーズが取れることが幸せでした。
外食の機会が多い
外食の時って知らないうちに糖質を結構取りがちになります。
外食をしないのが一番ですが、自炊は面倒ですしなかなか誘いは断れません。
そういった方は、ステーキや焼肉、居酒屋で焼き鳥や魚などを食べるようにしましょう。
もちろんタレや醤油は使わずに塩・こしょうで食べます。
これだと外食も乗り越えられますし、糖質を抑えてタンパク質や脂質もしっかり確保できます。
カロリーを減らしすぎる
糖質を減らした分はしっかりとタンパク質や脂質で補う必要があります。
総摂取カロリーが少なくなると栄養が足りずに代謝が落ちてしまい、逆に太る原因になります。
メモ
タンパク質は多くとっても体の構造や機能のために使われて、余剰分は尿から排泄されるため脂肪になることはほとんどありません。
MCTオイルやフィッシュオイル、オリーブオイルなどの良質な脂質はケトン体回路を回すだけでなく、中性脂肪を減らす作用があります。
糖質制限中は、【カロリー<糖質カット+タンパク質と良質な脂質の摂取】を心がけましょう。
糖質をどうしても摂りたい
ケトン体回路が回り始める1週から2週までは、糖質は絶対に我慢しましょう。
最初は1食あたり多くても5〜10g以下にしてください。
ケトン体回路が回り始めてからは、1食20〜30g程度までなら糖質を摂っても回路が回りやすい状態になっています。
基本はケトン体が回り始めてからは、一食20g以下の糖質を1〜3ヶ月程度キープしていればかなり体重が落ちてきます。
糖質量を増やす場合、ケトスティックでケトン体が出ているかを確認しながら、自分の大丈夫な糖質量を確認すると良いです。
そこからは一気に糖質過剰にならないように、少しずつ糖質量を増やしていきましょう。
頑張った後は月一くらいのご褒美も大丈夫です。
参考例
私は暴飲暴食しがちなので、体重が増えてきたら一ヶ月のプチ糖質制限をやっています。またすぐに減りやすく、食べすぎても次の日から改善すれば大丈夫です。
完全無欠バターコーヒー(おまけ)
「完全無欠バターコーヒー」という朝に飲むと痩せるという有名なものがあり、それにはMCTオイルが入っています。
最初は疑いながら、私も二ヶ月間は朝にMCTオイルを入れたコーヒーを飲んでいました。
これだけで昼まで空腹感が全然なく、かなり痩せたのでぜひおすすめです。
興味がある方はググってみてください。今後私も記事にしたいと思います。
まとめ
今回は糖質制限(ケトジェニック)ダイエットについて記事にしました。
糖質制限は簡単だと思ってやっていると案外間違えてたり、間違えていると逆にリバウンドの原因にもなります。
正しいやり方であれば病気にもなりづらくなり、健康的な体になります。
ケトン体をしっかり出して、正しいやり方で効率良く取り組みましょう。
ここまで読んでいただきありがとうございました。