
このような疑問にお答えしていきます。
最近では人工甘味料を使った「糖質ゼロ」「ノンシュガー」「糖質オフ」などの商品がすごく増えてきています。
私はダイエット中やストレスが多い時はどうしても甘い物が欲しくなって、「カロリーゼロならいいか」と飲んでしまいます。
人工甘味料は体に悪いのかな?と考えたことをきっかけに、摂っても大丈夫なのか不安になり人工甘味料について調べました。
疑問に思った点や調べてまとめた情報を記事にしていきます。
目次
そもそも甘味料とは
甘味料とは甘さを得るためのもので、糖質系甘味料と非糖質性甘味料にわかれます。
糖質性甘味料は砂糖やブドウ糖などで、非糖質性甘味料が天然甘味料と人工甘味料に分けられます。
天然甘味料は自然界に存在し、人工甘味料は人工的に合成されたものです。
非糖質性甘味料は砂糖の数100倍〜10000倍の甘さがあるので少量で甘みをつけることが可能です。
現代では、低カロリー志向によって砂糖の消費量が減少しており、その代わりとして人工甘味料が増加してきています。
主な人工甘味料
- アスパルテーム
- アセスルファムK
- アドパンテーム
- サッカリン
- スクラロース
このように色々な人工甘味料があります。
人工甘味料は体に悪い?
結論から言うと、大規模な研究によればヒトに糖尿病を引き起こす証拠は見つかっておらず、大量摂取しなければ問題ないと言われています。
それでもなお人工甘味料の毒性を疑うことが記事にされていることが多く見られます。
体に悪いと考えられているその理由を説明していきます。
体に悪いと考えられている理由①
科学雑誌「Nature」で人工甘味料が糖尿病のリスクを増加させると言う発表がありました。
この論文は人工甘味料の「サッカリン」をマウスに与えると11週後に耐糖能障害を起こすことがわかりました。
メモ
耐糖能とは、糖を摂取して上昇した血糖値を元に戻す能力で、これが低くなることが糖尿病です。
つまり、人工甘味料のサッカリンが糖尿病のリスクになると言う論文です。
また、サッカリンが腸内環境のバランスに何かしら影響を与えて糖尿病を引き起こすリスクがあるとも発表されました。
これは、マウスでなく人に対して行った研究もあります。
研究結果
人工甘味料の摂取が多い人に、肥満や糖の代謝が悪かった人が多いという研究があります。また、高容量のサッカリンを7人に対して6日間与えた研究では、4人に耐糖能異常が疑われたとされています。
これらの研究だけ見ると、確かに危険性を感じると思います。
しかし、これらの論文には多くの反論があります。
反論されている理由
耐糖能異常を引き起こしたのは「サッカリン」のみであるのに、全ての人工甘味料で異常が起きたというような発表であるためです。
実際によく用いられる「アスパルテーム」や「スクラロース」では異常は認めていません。
人工甘味料の摂取が多かった人に肥満や糖異常が多かったと言う結果も、人工甘味料が関与していると言う根拠は全くありません。
そもそも痩せ型の人は食事や甘味料の摂取量少ない、太っている人は気にしてゼロカロリーを摂取しているだけだという意見もあったようです。
サッカリンを人に多量に与えた実験も7人という少人数が対象であり、信頼性に欠けます。
問題
この実験で問題なのは「量」で、コーラ40本分のサッカリンを摂取してたようです。
これだけ飲んで異常が起きない方がおかしいくらいですよね。
上述したように別に行われた大規模な臨床研究では、人工甘味料の摂取が糖尿病を引き起こす根拠もありません。
逆に砂糖の摂りすぎは糖尿病との関連が強いという研究結果は強い根拠があります。
つまり、人工甘味料をやめて糖質が多いコーラを飲むと逆に糖尿病のリスクになってしまいます。
体に悪いと考えられている理由②
よくサイトによっては「発癌性の危険性がある」という記事を見ますが、最新の研究ではそれについては問題ないという評価になっています。
上述したサッカリンが、1970年代に行われた研究で発癌性の危険があるという研究結果を認め、使用禁止になったことがあるためです。
しかし、この研究では、一緒に使われていた別の物質が原因であったということが判明しました。
現在では厚生労働省からも認可が下りて安全に使えるとされています。
一度広まった危険性はなかなか消えにくく、今も発がん性があると考える人が多いようです。
それでは人工甘味料の安全性について説明してきます。
人工甘味料の安全性①
人工甘味料は科学的に作られているため、安全性を心配する方もいると思います。
しかし、人工甘味料は日本でも認可がおりて指定されたもののみ、食品への使用が認められています。
これらは多くの試験を行い、安全性が証明された物と適量においてのみ使用が許可されています。
そのため使用基準も決まっています。
ADI
日本で使用が認められている人工甘味料は、生涯を通して毎日摂取しても影響が出ないと考えられている1日の許容摂取量(ADI)が定められています。
これらを超えないように食品では使用されているため、複数個の摂取や多量摂取をしなければ大丈夫です。
人工甘味料の安全性②
人工甘味料のよく使用されるアスパルテームは、甘みが砂糖の約100〜200倍もあります。
一日の上限量は2gですので、同じ甘さを出すには砂糖換算で200〜400gも必要です。
こんな量とても食べられませんよね。
そのため、多量の砂糖を使うよりはかなり安全です。
例
砂糖を多量に摂るよりも、人工甘味料1g摂取する方が体への悪影響は少ないです。
砂糖を多く使うよりはかなり安全です。
コーラなどの飲料水は多量の砂糖が含まれます。
それを飲むよりも、ゼロコーラの方が少量の人工甘味料で甘さを感じることができますし、悪影響が少ないです。
つまり、これらから認められている範囲内で大量に摂取しなければ安全であるということです。
人工甘味料を使うメリット
繰り返しますが、砂糖よりかなり低カロリーでも甘みを感じることができます。
また、砂糖と比べて食後の血糖値上昇が少ないため、生活習慣病などの太ることや糖尿病のリスクも軽減します。
コーヒーやデザートを作る時に、砂糖を使うよりもカロリーゼロのパルスイートなどを使用することがおすすめです。
少量でも甘みがありますし、砂糖を多量に入れるより体に良いです。
甘味料の注意点
甘味料を摂取すると受容体が反応し、インスリンが分泌されます。
天然よりも人工甘味料の方がこのインシュリンへの反応は薄いとはされています。
しかし、ノンカロリーだからと人工甘味料を摂りすぎると脳は糖分を摂取したと感じて、インシュリンを出すように働きます。
インスリンは血糖値を下げるので、次の食事やその後に食欲が増えてしまいます。
結果、食べすぎてしまう場合があります。
甘味料を使うと甘味があって満足感を感じますが、ダイエット中の方はその後に食べすぎないように注意しましょう。
また、繰り返しますが人工甘味料が体に悪くなるのは「大量に」摂った場合です。
多量に取りすぎて体に良いものはありません。
1gでもかなりの甘みがあるので認可範囲内で、適量に使うようにすれば問題ないです。
人工甘味料が気になる方
それでも人工甘味料が気になる、嫌だという方は天然の甘味料を使ってみましょう。
サトウキビなどの砂糖は天然の物質で、「ステビア」は有名で代表格として使用されています。
カロリーは増えてしまうので適量にするよう心がけましょう。
また、「エリスリトール」や「キシリトール」など〜トールとついているようなものは糖アルコールと呼ばれる天然甘味料で、安全性が高くおすすめです。
まとめ
人工甘味料は、砂糖の量を減らすことで食事のカロリー低下や過剰な糖質を軽減できるので肥満や糖尿病のリスクを下げることができます。
注意すべきことは制限量を超えた摂取です。
ダイエット中はどうしても甘いものが摂りたくなりますし、低カロリーで抑えるためには人工甘味料はすごく嬉しいです。
摂りすぎないようにしながら、健康的に食事を楽しみましょう。
ここまで読んでいただきありがとうございました。